この本「カオス・シナリオ」は、日本一のマーケターに選出されたビジネスの専門家、 神田昌典氏の絶賛から生まれた。
きっかけは、とても簡単で、神田さんが主催するプログラムの中でいつもより興奮気味に「ビジネスパーソンにとっては、これからの新規事業の本当にタネ本と言ってもいい」と言っていたから。「そんなにスゴイのか?」神田さんの解説を聞いていると、今までに聞いたことがない、「テレビ、新聞、 雑誌、旧メディアは完全に崩壊する」など非常にインパクトのある話ばかりが満載。
現在、世の中に起こっているデジタル革命で、メディア(私たちが知っている従来型の新聞、ラジオ、テレビ、雑誌、音楽など)、マーケティング、ビジネスに、今何が起こっており、未来はどうなるのか、そこにあるビジネスチャンスは何か、そのビジネスチャンスを、どうすればあなたのビジネスに活かせるかをこの本で知ることができる。
「デジタル革命」携帯電話で電車に乗り、買い物をする。インターネットバンキングを利用する。iPadで予備校の授業を受ける。エアコンに話しかける。 これらはデジタル革命がもたらした本の小さな「便利さ」にすぎない。特 に、デジタル革命によって、人と世界のつながり方を100年以上にわたって定めてきたともいえるマスメディアとマスマーケティングの構造が今、炎上し、崩壊への道をたどっているのだ。
時代は変わる。旧メディアは縮小の段階にあり、崩壊への一歩を踏み出した。私たちが現在知っているようなスタイルの新聞、雑誌、そして、特にテレビは基本的に消える運命にある。
あなたが記事、テレビ番組、曲と呼び、メディア業界が「コンテンツ」と呼んでいるものは姿を変える。それによってあなたのメディア環境は劇的に変 化する。広告業界も様変わりするだろう。
広告業界は広告を制作し、巨大な旧メディアの巨額の経費を補助するために存在している。テレビの連続ドラマ、FMでの音楽番組、日本経済新聞。これらを助けてきたのは楽しむためでなく、企業が、これらのメディアを通じて視聴者にメッセージを届けようとしたからだ。
実際、見る人が減っても、企業は高い料金を支払って広告を打ってきた。なぜなら、メディアが細分化されても、一番大きな断片ーつまり全国ネットの テレビーは最も有効な手段だからである。しかしその時代は終わった。
既にオランダやスウェーデンでは「インターネット」が「テレビ」を超え、「新聞」に次ぐ広告費を占めるメディアの立ち位置を確保している。そして イギリスでもインターネット広告費が、テレビ広告費を抜いて、メディア最大の勢力を持つことになっている。
とりわけ、インターネットがもたらした革命的な進歩は大きい。人と人のつきあい、コミュニケーション、情報、エンターテインメント、政治活動。デジタル革命は私たちの生活のあらゆる側面で影響を及ぼしている。私たちの生活をさらに大きく変えていっている。
Facebookがエジプトで革命を起こし、iPadのようなタブレット端末で、どこでも好きな場所で映画やテレビが見ることができ、YouTubeで友達と自分が作った映像を共有しているのである。
この本「カオス・シナリオ」は、デジタル技術分野での革命によって引き起こされたメディア、マーケティング、コマースの歴史的な再編について述べている。
著者はボブ・ガーフィールド。米国で最も権威がある広告専門誌「アドバタイジング・エイジ」誌の名物コラムニストにして、アメリカの著名な広告評論家。「ワシントン・ポスト・マガジン」「ニューヨーク・タイムズ」「USA トゥデイ」など有名雑誌にも多数寄稿している。
従来のメディアの崩壊によって何が起こり、そこにどんなビジネスチャンスが生まれるのか?そのビジネスチャンスをどう活用するのか?そしてその先にある未来をボブ・ガーフィールドが詳細に調査・研究し、これから先のあべき姿をこの本が教えてくれます。
はじめに 耳を傾けよう―リスノミクス
第1章 すべてのメディアの崩壊
第2章 新しい広告の時代
第3章 世界で最も成功した失敗?
第4章 言うは易し
第5章 ウィジェットの時代
第6章 コムキャストに鉄槌を
第7章 推測によって広がる可能性
第8章 みんなで「レゴる」
第9章 オフ・オフ・マジソン
第10章 2.0のパワー
第11章 カオスの世界に安全な場所はあるのか?
絶版